裏庭に倉庫

ゆるーく、ひっそり、のんびりと

千と千尋の神隠し

映画館の大きなスクリーンで、「千と千尋の神隠し」を堪能してきました。この映画を初めて鑑賞したのは、映画館。公開された、2001年に鑑賞しました。まだ十歳にも満たない頃で、母親と兄弟と一緒に鑑賞したのを思い出します。

千と千尋の神隠し」の宣伝映像を見た時、真っ先に浮かんだ感想が「怖い」でした。だって、両親が豚になるんですよ?十歳にも満たなかった当時の私は、両親がいないと生きていけないと思っていたので、両親がいなくなる(豚になる)というのは衝撃的でした。怖いものに対して距離を取りたかったので、「怖いから見たくない」と母親に言っていたのにも関わらず、映画館へと連れていかれた時の絶望感といったら……。恐らく、母親がこの映画を鑑賞したかったのだと思います。親に逆らえなかった私は渋々映画を鑑賞したのですが、その時の恐怖心でどういった感想を胸に抱いたのか全く覚えていません。それから、「千と千尋の神隠し」を改めて鑑賞したのは、高校生のときでした。金曜ロードショーで放送されたのを鑑賞したとき、「あれ?あまり怖くないぞ」と思ったのです。両親が豚になる衝撃的シーンを受け入れられた私は、映画を楽しむことができました。

今回は、テレビではなく大きなスクリーンで鑑賞をしたいなあと思い、映画館へ赴きました。物語の流れや結末を知っていたとしても、映画館で鑑賞するというのはまた格別です。

神様は八百万存在するという思い(価値観とも言うのでしょうか)を抱いて鑑賞しているのですが、そういった思いを抱いていない方達はどういった観点で作品を楽しんでいるのかな、と気になります。作品名にもある「神隠し」という言葉も考えは、日本語以外の言語でしっくりぴったりくる言葉や考えがあるのでしょうか。私がすんなりと受け入れられた、あるいは、気にすることもなくスルーしている部分に対して、気になったり不思議に思ったりする方達もいるのだろうな、と思うとさらに作品の魅力が増すような気がします。