裏庭に倉庫

ゆるーく、ひっそり、のんびりと

気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館

ゴールデンウィークに、初めて宮城県へ行って来ました。東北地方へと行くのも初めてでした。その時のことを、約二ヶ月の月日を経てブログに書きたいと思います。

宮城県を訪れることになったきっかけは、気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館です。今年の3月にオープンしたというニュースを見た瞬間、「行きたい!」と思いました。宮城県に縁もゆかりもないため、全く地理について把握しておらず……。仙台から伝承館まで、想像以上に距離がありました。(二泊三日の旅行で良かった!と思いました)一人旅ということもあり、時間を自由に使えたため、のんびりと伝承館へ。

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伝承館はオープンしたばかりということもあり、綺麗でした。タイトなスケジュールで移動したためトイレに行けず、入場券を手に入れた後に真っ先に向かったのはトイレです。職員さんより、トイレは一ヶ所のみというご案内がありました。このご案内、結構助かりますよね。

入場券を手に入れた後、すぐに館内を回るのではなく、まず最初は震災に関する映像を見ました。震災の起きたあの日、信じられなくてずっとテレビにかじりつくように見ていた映像。あの時何度も見ていましたが、改めて映像を見ることで、震災に対する様々な思いが溢れんばかりに胸にわき上がってきました。

映像を見終わった後は、館内へ。写真撮影可能なところでは、忘れないためにも出来る限り撮影をしました。それでも、画面越しに見る光景と自分の目で見る光景は違うので、しっかりと自分の目に焼き付けることも怠りません。

震災の起きた時、私は高校を卒業したばかりでした。その時の私と同世代の子達が過ごしていた、学校。その学校が震災の被害を受け、その被害状況を目にした時のことを思うと心が痛みます。自分の母校が存在するというのは、自分が思っている以上に幸せなことなのかもしれないと痛感しました。

教室の床には教科書やプリントがあり、そのプリントには誰かの印が押印されていました。おそらく、先生や生徒の方のものだと思います。本当は教室に残しておくものではなく、先生あるいは生徒の手に渡るはずだったのに、震災で誰かの手に渡ることがなかったのかもしれません。プリントを見た瞬間、震災の起きたそのままの状態で残してあるのだと、強く印象に残りました。

館内を見て回る目安の時間として、60分~90分だとパンフレットには記載されていましたが、電車などの時間を気にしないでいいのなら、記載されている以上の時間を過ごしていたと思います。電車の時間に追われ、バタバタと伝承館を後にしたことが心残りです……。今度来るときは、レンタカーで来よう。その前に、ペーパーだから運転の練習をしないと。

また、訪れたい場所の一つとなりました。道中、工事をしている作業現場をいくつも目にしました。次回訪れる時は工事が進み、今回とはまた違った顔を見せてくれると思います。



伝承館へのアクセスとして、仙台から高速バスを利用する選択肢と電車を利用する選択肢があるのですが、私は電車を利用しました。私がペーパードライバーのため、車(レンタカー)を利用するという選択肢は最初から存在しません。

実際に私が利用した電車のルートは、以下の通りです。行きと帰りで、ちょこっとルート──最終的にたどり着くのは仙台駅です──が違います。

JR東北本線:仙台駅⇒小牛田駅
JR石巻線小牛田駅前谷地駅
JR気仙沼線 BRT:前谷地駅陸前階上

行きは、2回乗り換えました。割と時刻表通りだとスムーズに乗り換えられる感じだったのですが、この日は風が強かった影響により、小牛田駅で少しだけ電車の出発に遅れが生じました。前谷地駅で降りた後、駆け足でBRTへ。何とか間に合いました。BRTが一時間に一本の頻度で運行していたため、乗るまでにドキドキハラハラしました。乗り遅れると、一時間待つことになってしまうので。

帰りのルートは、以下の通りです。
JR気仙沼線BRT:陸前階上⇒柳津
JR気仙沼線:柳津⇒前谷地
JR石巻線:前谷地⇒小牛田
JR東北本線:小牛田⇒仙台

強風の影響により、予定時間より一時間以上遅れて仙台へ到着しました。乗り換えが上手くいかず、駅でぼーっと過ごす時間がありましたが、こういうのも悪くないな~と思いながらも電車を待っていました。電車が遅れることで文句を言う人もイライラしている人もおらず、心穏やかに過ごすことができました。途中、慣れない土地だから、本当に仙台まで帰れる?と不安になったときもありましたが。

一日かけてのスケジュールだったため、この日はぐっすりと眠りました。ヘトヘトになったけれども、有意義な時間を過ごせたことへの満足でいっぱいの一日でした。